医療分子解析学
医療分子解析学研究室では、医療データに対する計算機科学的なアプローチにより、臨床応用可能な知見の創出を目指しています。化学構造情報に基づく医薬品・化学品の生理活性予測、人工知能を駆使した有害性発現経路の解析、多変量解析およびデータマイニング手法を用いた副作用発現因子の探索など、解決の困難であった医療・健康に関わる諸問題に先端技術を駆使して挑戦します。
研究室メンバー
研究テーマ
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化学構造情報に基づく生理活性・毒性予測
医薬品や化学品の化学構造から、生理活性や毒性を in silico で予測する定量的構造活性相関(QSAR)モデルを構築しています。機械学習・深層学習手法を駆使し、分子記述子やフィンガープリントに加え、独自開発の部分構造記述子を用いることで、高精度かつ解釈可能な予測モデルの実現を目指しています。
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副作用データベースを用いたファーマコビジランス研究
FDA の FAERS や PMDA の JADER などの自発報告データベースを活用し、不均衡分析(ROR、IC、BCPNN など)や統計モデルを用いて副作用シグナルを検出しています。重篤皮膚障害、薬剤性肝障害、がん化学療法に伴う有害事象など、臨床的に重要な副作用の発現パターンを明らかにすることで、医薬品の安全性向上に貢献します。
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有害性発現経路(AOP)に基づく毒性メカニズム解析
分子開始イベント(MIE)から有害アウトカムに至る一連の生物学的プロセスを記述する AOP フレームワークに基づき、AI・QSAR 技術を統合した毒性発現メカニズムの解析を行っています。副作用の疫学的シグナルと分子レベルの機序を結びつけることで、メカニズムに基づく毒性予測と安全性評価の実現を目指します。
