【プレスリリース】細菌を用いて安全にバイオ医薬品を生産することで医療費を削減する
2024.08.23
明治薬科大学 (東京都清瀬市、学長:越前 宏俊) の鴨志田 剛 講師と森田 雄二 教授は、京都薬科大学 (京都府京都市、学長:赤路 健一) 八尋 錦之助 教授との共同研究により、細菌を用いてもエンドトキシン*1混入の極めて少ない組換えタンパク質*2を生産できる新規タンパク質発現システムを開発し、機能的な低分子抗体*3の生産に成功したことを、The National Academy of Sciences of the United States of America が出版する PNAS Nexus 誌に報告しました。本研究は、バイオ医薬品*4を安価に生産することを可能にし、高騰している医療費の削減に繋がることが期待されます。
本研究成果は、国際連合が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」のうち、「3.すべての人に健康と福祉を、9.産業と技術革新の基盤を作ろう」に貢献するものです。
【プレスリリース】細菌を用いて安全にバイオ医薬品を生産することで医療費を削減する
【出典・用語解説】
*1 グラム陰性菌の細胞壁の成分であるリポ多糖 (lipopolysaccharide: LPS) のこと。内毒素と も言われ、代表的な発熱物質です。
*2 遺伝子工学的手法により人工的に作られた DNA から転写、翻訳されたタンパク質です。
*3 通常の抗体分子から作製した部分断片のみの抗体です。
*4 生物学製剤とも呼ばれ、生物を用いて製造された医薬品のことです。
薬事日報(8月26)に紹介されました。