病気になる前に予防、病気にならない社会の実現
石井 文由 寄付講座教授 セルフメディケーション学研究室
2022/05/24
セルフメディケーションとは、世界保健機関(WHO)による定義では、「自分自身の健康に責任をもち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」とされています。広義の意味では、健康維持・増進、疾病予防のための行動として、食事、運動、睡眠にまで広げて「自分で自分の身体の健康管理を行うこと」が含まれています。
不健康な食事や運動不足、喫煙、過度の飲酒、大気汚染などにより引き起こされる、がん・糖尿病・循環器疾患・呼吸器疾患・メンタルヘルスをはじめとする慢性疾患をまとめて総称し、非感染性疾患(NCDs: Non-communicable diseases)と呼んでおり、これらはセルフメディケーションの実践により予防できる病気です。しかし、セルフメディケーション実践には、正しい知識を持った専門家のサポートが必要であると考えます。
本研究室では、地域住民がセルフメディケーションを実践するためのサポートをする薬剤師と薬局の役割および具体的なサポート方法について考え、実践し、研究しております。多くの人が健康で幸せな人生を送り、病気にならない社会を実現するために、セルフメディケーションの更なる研究と普及啓発、教育活動を行ってまいります。
広義のセルフメディケーションは健康維持・予防を含む
ワークショップでの可動域チェックの様子