治験がわかる薬剤師を養成

臨床開発研修(治験業務)
製薬企業等の臨床開発職、医療機関の臨床試験(治験)コーディネーター等が行う臨床試験の業務を通じて、薬剤師に必要な知識・技術・態度を習得します。
大学での講義・演習と3か月間の治験関連施設での見学実習から構成され、臨床試験を手本にして問題解決能力の高い薬剤師を目指します。
メッセージ

コース責任者
新薬の誕生には、有効性と安全性の証明が必要であり、医薬品を適切に使用するためにも情報が必要です。そこで、新薬の開発や治療のための根拠(エビデンス)を見出すために行われるのが、治験や臨床試験です。治験や臨床試験は、健康な人や患者を対象に研究を行うため、その科学性だけでなく、倫理性が担保されなければならず、そのための指針や規制(治験の場合はGCP省令)に則って行うことから、治験を企画依頼する者、実施する者、管理する者、監査する者、審査する者など様々な職種が関与します。このような観点から治験(臨床試験)は、被験者の安全を確保するために(治験)責任医師を中心に様々な職種が専門性を活かして協力するチーム医療と言えます。このチームの中で、薬学的な専門知識を活かして貢献できる薬剤師を育てることを目的として、臨床開発コースでは、治験(臨床試験)を実施している医療機関や企業において約3ヶ月の実習を行っています。
本コースでは開始前に事前学習として講義や演習を行っています。内容としては治験のプロセスや倫理的配慮、臨床試験のデザイン、さらには医薬品開発の現場を学ぶために、製薬企業の開発本部によるセミナー、医療機関や企業で治験に携わる方からの現場経験を踏まえた講義、統計・データ処理・文献検索等に関する講義・演習を行っています。
また、ビジネスマナーやPC教室といった社会人としてのマナー教育も行っています。治験や臨床試験では、機密事項も扱っていることから守秘義務の重要性についても指導を行っています。
実習終了後には、期毎に学内での実習報告会を行い、それぞれの実習施設で学んだ成果を発表します。また、年に一度、実習施設の先生方に学生の実習成果を発表する全体報告会も開催しています。