研究

研究室

病態生理学

1) 多価不飽和脂肪酸(特にn-3系)の生理機能について研究を進めている。これまでに、ドコサヘキサエン酸(C22:6n-3)の空間認知学習能向上効果や、アルツハイマー病に対する予防・治療効果などを見出してきた。研究対象は遺伝子、細胞、動物、ヒト(介入試験)まで幅広く展開している。今後はそれらと並行して、DHAによるパーキンソン病に対する効果を探索していく予定である。

2) 水チャネル(アクアポリン)と病気の関係について臨床応用を目指して研究している。細胞内水チャネル破綻による基礎研究としてアポトーシスや多発性のう胞腎の発症機構や尿中エキソゾームの水チャネル(AQP2)の発現と機能解析、AQP2阻害薬のスクリーニング。水チャネル(AQP11欠損マウス)を使って、腎臓、胸腺、消化管、脂肪組織、肝臓での役割の解明、脳梗塞モデルでのAQP11有無の影響について研究している。

研究テーマ

ドコサヘキサエン酸による抗パーキンソン病効果の検討

研究概要

線条体に、ある種の薬物を注入することで、パーキンソン病様の症状を示すモデル動物が作成できる。ドコサヘキサエン酸が、その症状の発現を抑制することができるのかを検討している。

ドコサヘキサエン酸によるミクログリアの活性調節

研究概要

中枢神経変性疾患の進行過程において、ミクログリアの関与が指摘されている。ドコサヘキサエン酸は、ミクログリアの活性調節を介して、中枢神経変性疾患の発症予防や症状軽減に有効性を発揮すると考えているが、詳細は不明である。そこで、ドコサヘキサエン酸によるミクログリアの活性調節の仕組みを明らかにしたいと考えている。