【プレスリリース】ジャコウジカ剥製(オス・メス)展示のお知らせ
2020.02.26
この度、本学資料館では、ジャコウジカの剥製 オス・メスを揃えて公開展示することといたしましたので、ご案内申し上げます。
本学を昭和57年に卒業され、生薬の栽培事業化および輸出入コンサルタントの仕事をされている金井藤雄氏(現、本学副理事長)からご寄贈いただいたものです。オスの剥製(推定年齢5歳)については、すでに平成25年5月より展示をしておりましたが、今般、メスの剥製(推定年齢4歳)も合わせて公開展示するに至りました。
いずれも、ロシア連邦シベリア中部にあるクラスノヤルスクで凍死した個体をイルクーツクで剥製にしたものです。現在、ジャコウジカは、ワシントン条約によって国際取引が禁止されている絶滅危惧種に指定されており、取引が厳しく制限されております。そのため、モスクワにある天然資源監督局で申請を行い、CITES(Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora:絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約))許可を得たのち、イルクーツクの動物検疫所を通じて日本へ輸出されました。一方、日本国内では、成田税関と動物検疫所に相談をして、行政の指示に従って手続きをいたしました。このように、長い時間と大変な手続きを経て、今回の展示に至っております。
日本国内でオスとメスの両方を展示している例は珍しく、国内ではおそらく本学の資料館だけではないかと思われます。ジャコウジカを目にする機会は、なかなかございません。貴重な標本を展示することで、薬学教育・研究に貢献するだけではなく、広く一般の方にも、薬学に興味をもっていただけるものと期待しております。
学校法人 明治薬科大学 理事長 佐川 賢一
明治薬科大学 学長 石井 啓太郎
左がメス、右がオス
資料館で展示のジャコウジカ(左がメス、右がオス)