中世ヨーロッパで大学と言う組織が誕生して以来、大学での研究は、企業における研究とは異なり、すぐに世の中に役立つ商品等を作り出すことを目指すのではなく、純粋な知的好奇心に基づき利益を度外視して真理を追求する浮き世離れしたものと考えられてきました。
しかし、そうは言っても産業革命以来、近代科学の発明・発見は大学を中心として行われ、石炭・石油の化石燃料をエネルギー源として人類の生活を豊かにしました。
一方で、このような人間活動は大気中の二酸化炭素濃度を増加させ地球温暖化を引き起こしています。
また、先進国における消費活動は環境を破壊し、発展途上国との経済格差を広げています。もはや大学での研究はその成果がもたらす人間社会への影響に無関心ではいられなくなったのです。
このような経緯で2015年の国連サミットでは世界から貧困と環境破壊をなくし、世界中の人々の平和と幸福を持続的に実現する事を目的として、加盟国の全会一致で17のゴールと169のターゲットからなる「持続可能な開発(Sustainable
Development Goals: SDGs)のための2030アジェンダ」を採択しました。
本学は、大学という研究・教育の場においても常にSDGsを意識した自らの活動を社会に公開して行きます。