教育

特色ある教育

(薬)7コース独自研修カリキュラム[5年次]

知識を実践力のレベルに高める

2006年度から薬学教育は6年制となり、臨床教育が従来よりも格段に充実されました。本学では、大学で学んだ知識を実際の医療の場で確認するとともに実践力のレベルに高めるために、5年次の病院と薬局における合計22週間の実習に加えて、学生の多様な進路に即した経験と実践力を養成でき、欧米の薬学生と同等の実務能力を身につけることができる「7種類の特別コース」を選択必修のカリキュラムとして用意しました。2012年春には、7種類の特別コースでの教育を受けた6年制薬学教育の第一期生が社会へ旅立ちます。本学は私立薬科大学の雄としての使命を自覚して今後とも新しい教育に挑戦していきます。

薬学科・学科長 越前 宏俊 教授
薬学科・学科長
越前 宏俊 教授

7コースの独自研修カリキュラム

病院で活躍する臨床薬剤師を養成

病院で活躍する臨床薬剤師を養成

病院での臨床実習

約5か月間の独自実習を実施し、臨床現場での薬物治療から生きた臨床薬学を学ぶ「病棟業務」を実習の主眼とします。週4日は病院実習を行い、週末は大学で少人数ゼミによるフォローアップを実施。実習中に遭遇した薬物治療上の問題を討論し、解決への糸口を見つけます。

実施報告

病院薬学コースは、従来、大学院臨床薬学専攻博士課程(前期)で実施していた教育理念・教育体制を継承したもので、症例検討を通して薬物療法に関する最新情報を収集し、薬物療法に関する判断能力を養うことにより、薬物療法において責任の一端を担える薬剤師・問題解決能力のある薬剤師を養成することを目的に研修を行っています。

本コースでは月曜から木曜まで研修病院で主に病棟研修を行っており、金曜・土曜は学内研修を行い、文献調査、資料作成、学内ゼミ等を実施しています。
なお、学内研修は大きく3期に分けて実施しています。

1期は病院実習が始まる前の4月中旬に2週間にわたって症例検討するための基礎的トレーニングを実施しています。2期にはモデル症例をもとに症例検討を行い、3期には研修病院での実症例をもとに症例検討を行っています。また実習終了後、研修施設の指導薬剤師の先生方を交えて4年生および5年生を対象に症例報告会を開催しています。

平成23年度から新たな取り組みとして、医療現場の第一線で活躍されている先生方をお招きし、病院薬学コース特別講演会を開催しています。各先生方の講演内容は大変臨場感にあふれ、学生のモチベーション向上に一役買っています。
研修施設と大学との連携の在り方ならびに学生の実習成果については教育担当者会議を定期的に開催して検討し、次期研修カリキュラムに反映させるようにしています。

コース責任者 三田 允男 准教授
コース責任者
三田 允男 准教授
地域に根差した薬局薬剤師を養成

地域に根差した薬局薬剤師を養成

保険薬局を中心とした地域医療実習

薬はもとより健康管理全般にわたって適切なアドバイスができる薬剤師を目指します。
本学独自の長期実務実習を実施し、今後、薬剤師の活躍が期待される在宅医療やセルフメディケーションなどを幅広く学び、新しいコミュニティーファーマシーの概念を打ち立てる能力を身につけます。

実施報告

地域医療コースでは、患者を対象とした薬物療法のみならず地域住民の健康サポートを含めた薬局薬剤師の社会的役割を修得する実践的教育を目指しています。そのために、11週間の薬局実務実習で修得した内容から更に発展させたアドバンス教育を提携薬局施設において実施しています。

本コースでは、実習を通して地域医療における問題発見能力を養うとともに、問題解決に向けた提案をするため各自が研究テーマに取り組みます。週4日の提携施設での実習に加え、毎週金曜日6~7名の少人数グループ(担当教員は2~3名)で学内ゼミを行います。各自の研究テーマや課題について積極的なグループ討論を行い、最終的には論文形式でのレポート作成能力、報告会でのプレゼンテーション能力を養います。本コース学生からは11週間の薬局実務実習では得られなかった地域医療への使命、やりがいを修得したとの好評価を受けています。

コース責任者 山﨑 紀子 教授
コース責任者
山﨑 紀子 教授
治験がわかる薬剤師を養成

治験がわかる薬剤師を養成

臨床開発研修(治験業務)

製薬企業等の臨床開発職、医療機関の臨床試験(治験)コーディネーター等が行う臨床試験の業務を通じて、薬剤師に必要な知識・技術・態度を習得します。
大学での講義・演習と3か月間の治験関連施設での見学実習から構成され、臨床試験を手本にして問題解決能力の高い薬剤師を目指します。

実施報告

新薬の誕生には、有効性と安全性の証明が必要であり、医薬品を適切に使用するためにも情報が必要です。そこで、新薬の開発や治療のための根拠(エビデンス)を見出すために行われるのが、治験や臨床試験です。治験や臨床試験は、健康な人や患者を対象に研究を行うため、その科学性だけでなく、倫理性が担保されなければならず、そのための指針や規制(治験の場合はGCP省令)に則って行うことから、治験を企画依頼する者、実施する者、管理する者、監査する者、審査する者など様々な職種が関与します。このような観点から治験(臨床試験)は、被験者の安全を確保するために(治験)責任医師を中心に様々な職種が専門性を活かして協力するチーム医療と言えます。このチームの中で、薬学的な専門知識を活かして貢献できる薬剤師を育てることを目的として、臨床開発コースでは、治験(臨床試験)を実施している医療機関や企業において約3ヶ月の実習を行っています。

本コースでは、実習開始前の4月に講義と演習を行っています。講義では、治験のプロセスと実施体制、治験・臨床試験の倫理指針、試験デザインなど治験に関する知識の確認を行い、模擬治験審査委員会(IRB)やインフォームドコンセントのロールプレイ演習では、薬に関する情報や臨床試験データの解釈、倫理的配慮も意識した演習を行っています。また、ビジネスマナーやPC教室といった社会人としてのマナー教育も行っています。治験や臨床試験では、機密事項も扱っていることから守秘義務の重要性についても指導を行っています。

実習終了後には、期毎に学内での実習報告会を行い、それぞれの実習施設で学んだ成果を発表します。また、年に一度、実習施設の先生方に学生の実習成果を発表する全体報告会も開催しています。

コース責任者 池上 洋二 准教授
コース責任者
池上 洋二 准教授
保健衛生分野で活躍する薬剤師を養成

保健衛生分野で活躍する薬剤師を養成

衛生試験所、食品企業、環境保全研究機関等で実習

環境衛生、食品衛生、疾病の予防、薬事行政など幅広い保健衛生分野で活躍する薬剤師を目指します。
公衆衛生、環境衛生や食品衛生の試験や検定などを行う調査・試験研究機関での実習を通じて、保険衛生関連の技術・技能、試験法の原理と意義、検定業務の実際を習得し、問題解決能力を養います。

実施報告

本コースは、環境衛生、食品衛生、疾病の予防、薬事行政など幅広い保健衛生分野で活躍する薬剤師の育成を目指し設立したコースです。
主に公的試験研究機関を中心に行う調査・研究を通じて、それら関連の技術・技能、試験法の原理と意義の実際を習得し、問題解決能力を養うことは勿論のこと、公務員試験受験へ向けてのモチベーションを高めることを目的としています。

本コースは、 4月に派遣先で行う実習についてグループで下調べをし、発表とともに派遣先で必要になる最低限度の手技手法の指導を担当教員から受けました。
さらに本学で、派遣先の指導者の先生方7名を招聘し、それに関連する特別講義を行いました。
実習は、基本的に各期3名が一組になり、 1つの部署で1年間を通して行います。
また、 3週に1度、土曜日に本学において近況や成果の報告会を行っております。
本コースを受講した学生に対しては、派遣先の指導者の先生方からも高い評価を頂いております。

コース責任者 石井 一行 教授
コース責任者
石井 一行 教授
漢方やハーブに強い薬剤師を養成

漢方やハーブに強い薬剤師を養成

漢方専門薬局での研修

近年、医療の質の変化により、提供される医療も多岐にわたってきています。
本コースでは、伝統医療を含む幅広い医療サービスが提供できる薬剤師を目指します。
漢方専門薬局を中心に、鍼灸やアロマテラピー実施施設、漢方関連企業、薬用植物園等で見学や実習を行い、伝統医療の実態を学習します。

実施報告

世界中には多種多様の伝統医療があり、我が国においても漢方を中心に鍼灸などの東洋医学が主に臨床で用いられています。このため、伝統医療薬学コースは東洋医学を中心とした伝統医療を理解するため、漢方専門薬局・薬店、漢方専門製薬企業、鍼灸関連施設での研修を行っています。

漢方専門薬局・薬店では、漢方の独特の理論を学習し、相談ロールプレイなどから問診の重要性を理解し、それを基にして漢方理論を実践的に応用出来る力を養うことを主眼としました。

漢方専門製薬企業では、漢方薬・民間薬のエキス剤などを製造するにあたって関連する法規制や、品質管理の重要性、実際の試験法を中心に学びました。

鍼灸関連施設では、現代医療に貢献している東洋医学の一端を学ぶため、スポーツ医学分野などもあわせた鍼灸治療の実際を研修しました。

学内ゼミでは、東京都薬用植物園での「薬学生のケシ講座」を受講し、実際の圃場で薬学の原点ともいえるアヘンの採取なども見学しました。また、緩和病棟でアロマセラピーを実践している先生にご講演いただくなど幅広く伝統医療に接し、また、実習施設の先生によるフォローアップ講座も実施しました。

全体として、東洋医学をはじめ幅広い伝統医療・伝承薬物を学び、実際の現場で感じることで、それらが現代医療にどのように貢献しているかを理解したものと思います。

コース責任者 馬場 正樹 准教授
コース責任者
馬場 正樹 准教授
研究マインドを持った薬剤師を養成

研究マインドを持った薬剤師を養成

学内での臨床研究

教員の指導を受けながら臨床薬学研究を進めます。
病院・薬局実習の経験の中から自ら見出した問題や、自分の興味のある課題に、じっくり時間をかけて取組みます。
研究を経験する事によって、前向きに探求する態度と必要な技術を身につけます。

実施報告

薬学研究コースは、学内教員の指導のもと、基礎的な薬学の研究のみならず、標準実務実習で見出した臨床の現場からのニーズに呼応した研究課題等に、じっくり取り組むことを希望する学生を受け入れる学内研修コースです。5年次に活動する本コースでは、4年次に行った卒論研究での経験を活かして、6年次の卒論研究に繋がる「研究志向の学生」のために用意されたコースであると言えます。

選択した学生には、(1)実習を開始するまでに、研究内容を指導教員と十分に話し合い、研究計画書を作製すること、(2)毎日の実習記録を残すこと、(3)特別実習期間中は、他のコースでの実習に相当する時間に、実験・研究に取り組むことを課しています。慣れ親しんだ環境の中で、思う存分に実験・研究してもらうために、各研究室の指導教員も、受け入れ体制を整えて臨んでいます。

薬学研究コースは、学内の研究活動レベルを維持し、将来の教育に備えるためにも重要なコースであると同時に、卒業後にどのような進路・職種に就いても、本コースで身に着けた自発的で研究的な思考が、様々な場面で役立つものと考えております。

コース責任者 小笠原 裕樹 教授
コース責任者
小笠原 裕樹 教授
国際感覚を身につけた薬剤師を養成

国際感覚を身につけた薬剤師を養成

海外提携校への短期留学

海外(カナダ・イギリス・タイ)で実務研修を行うことで、国際感覚のある薬剤師を目指します。
英語能力が必須であるため、学生には英語検定(TOEFL)の受験と一定レベルの結果が求められます。
早期からの英語能力のレベルアップ講座の受講と約2か月間の海外での実務実習、および体験報告から構成されています。

実施報告

海外医療研修コースは、例年 9月~11月にかけて、カナダ アルバータ大学薬学部、イギリス ハートフォードシャー大学で研修を行います。現地の学生と共に大学の講義を受けたり、病院や薬局を訪問したりすることで、日本とは異なる臨床薬剤師の役割を学ぶことが出来ます(もちろん英語で!)。

カナダの研修に参加した学生は全員がホームステイとなり、イギリスでは寮やアパート生活を送ります。現地に滞在している学生達と教員との連絡は、電子メールを利用して行っており、参加した学生達からは「毎日何かが新しく、1日として同じ日がない!」、「楽しく勉強ができるので、もう帰りたくない。」などの充実した研修内容と生活を知らせる声も届いています。

研修期間中、コース担当教員は カナダとイギリスの受け入れ大学に 1週間出張して学生の研修状況を視察するとともに、受入れ大学の関係者と研修についての意見交換を行っています。これまで、受け入れ大学の責任者からは、本学学生の研修内容や能力について大変高い評価を頂いています。

帰国後、本コースの学生は、研修報告書の作成を行うとともに、下級学年である薬学科1~3年生に対するコース選択説明会の場を借りて、研修報告会を行います。

本コースを通して、志の高い学生が世界の薬学生に知己を広げ、世界に活躍の場を求めて巣立って行くことを希望しています。

コース責任者 赤沢 学 教授
コース責任者
赤沢 学 教授

病院薬学コース

私は、臨床現場で患者さんや他職種の医療スタッフと関わる中で、病態や治療に関する知識をさらに深めたいと思い、病院薬学コースを選択しました。病院薬学コースでは、実習先だけではなく学内のゼミでも、ガイドライン等を基に治療薬に関する文献調査や薬物動態評価をした上で、最適な薬物療法を考えていくことができます。

コース実習の期間は、さまざまな病棟で薬剤管理指導業務を実習させていただきました。多くの患者さんやそのご家族とお話をして、一人ひとりの問題点に対して薬剤師として何ができるのか、何を注意して観察していかなければならないかを考えました。目の前にいる患者さんの症状や検査値を経時的に追うことができたため、治療効果を実感し、副作用やその対策についても理解することができました。

長期間の実習を通して、他の医療スタッフと関わることもでき、薬剤師が医療の中でどのような立場にあり、何を求められているのかということを実感することができました。薬に関することはもちろん、疾患に関する幅広い知識を身につけ、患者さんを中心としたチーム医療の中で、多方面から信頼され必要とされる薬剤師になりたいと感じました。

柳生 望さん 薬学科6年(取材時)
柳生 望さん

地域医療コース

診療報酬改定により薬剤師に求められることが年々変化している中で、私は地域における薬剤師の在り方を学びたいと思い、地域医療コースを選びました。

私がお世話になった実習先は調剤併設型のドラッグストアだったため、OTC医薬品について詳しく勉強させて頂きました。実習では、OTC医薬品の使用実態に関する研究を行う機会があり、来局者にアンケート調査を行った結果、OTC医薬品は気軽に購入できるため、誤った使い方をしている購入者が数多く見られることを知りました。この結果を踏まえて、地域の人々の健康を守るために、薬剤師がOTC医薬品の範囲にも積極的に介入していく必要性があると感じました。また、今回のアンケート調査を通してたくさんの方々とコミュニケーションを図ることが出来ました。薬や健康に関する相談を受けることもあり、薬剤師は地域の人々の健康相談の担い手になっていると実感しました。

私は、地域医療コースでの実習を通して、薬局薬剤師は地域の人々と密接に関わって健康をサポートすることが出来ると感じました。また、地域医療コースでの経験が、将来薬局で勤めようと思う一番の決め手になりました。私は、患者さんや地域の方々に寄り添って健康サポートが出来る薬剤師を目指していきます。

當眞 瑠美さん 薬学科6年(取材時)
當眞 瑠美さん

地域医療コース

私は、医薬品の誕生に関して、通常の実務実習では中々経験できないとても貴重な現場を見られるのではないかと思い、臨床開発コースを選びました。

医薬品の開発現場における薬剤師の仕事は、被験者への投薬はもちろんのこと、治験薬の厳重な管理や医薬品の承認に必要な書類の文書を起こすこと等、多岐に渡ります。まだ医薬品として認められておらず、時には「ヒトに初めて投与」、「日本人に初めて投与」というような治験の世界では、過剰な効果の出現や未知の副作用に備えての安全性の確保は必須です。承認に必要な細かなデータ採取と被験者の安全を守る現場では、医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師等の他職種連携がとても密接にあり、正にチーム医療が行われていました。

私はコース実習中に被験者を対象にアンケート調査を行い、その結果を日本薬学会で発表する機会に恵まれました。医薬品の承認書類に関して適切な言葉の選択が求められる実習現場の教育担当者からは、学会でのポスター発表に際して沢山の指導をして頂き、言葉を選ぶことの大切さと難しさを実感しました。

実習中に学会発表可能な調査・研究ができる自由度の高さと、それに協力して下さる実習施設の教育担当者の方々や本学のコース担当の先生方がいるというのは臨床開発コースの魅力の一つだと思います。コース実習を通じて感じた医薬品開発の大変さや服用時点・服用回数の根拠、言葉選びの重要性を念頭に置きながら、将来薬剤師として仕事に活かしていきたいと思います。

平田 千裕さん 薬学科6年(取材時)
平田 千裕さん

健康薬学コース

私は、公的試験研究機関において薬剤師がどういった関わり方をしているのか興味があり、健康薬学コースを選択しました。

私の実習先では、天然系食品添加物の成分の解明、規格基準の設定、分析法開発のための研究やバイオテクノロジー応用食品添加物の化学的安全性評価のための研究を主な業務としています。その中でも私はqNMR/LCを用いたlycopeneの新規定量法の開発を研究テーマとして実習を進めました。内標準物質の選定、qNMR及びHPLC条件、トマト中のlycopeneの抽出法の検討を主として行いました。

実習中に進めたテーマで、薬学会で発表をする機会を頂きました。発表準備をする中で分かり易く研究成果について伝えることの難しさを知りました。
実習先の先生と色々と相談しながら発表スライドの調整を行い、その結果、優秀発表賞を頂くことができました。

公的試験研究機関での実習は、大学で学んできた分析化学や有機化学、環境衛生などに関する知識を生かせる場であると感じました。大学では、薬理学や病態学など臨床に関する分野の授業がメインですが、それ以外の分野の授業も薬剤師が活躍する仕事に繋がっていきます。
健康薬学コースにおける実習は、様々な進路選択を考えさせてくれる点においても非常に有意義なものであると感じました。

芝崎 健悟さん 薬学科6年(取材時)
芝崎 健悟さん

伝統医療薬学コース

私は元々、伝統医療に興味を持っており、東洋医学の独特の考え方や現代医療における立ち位置を学びたいと思い、伝統医療薬学コースを選択しました。
伝統医療薬学コースでは、漢方専門薬局(2施設)、漢方専門企業、鍼灸専門学校の計4箇所で実習を行います。

漢方専門薬局では、日々の店舗業務や生薬図鑑の作製・処方解析を行い、実際の生薬に触れながら、基礎理論や処方検討の過程をしっかりと学ぶ事が出来ました。そこでは、病気を治すだけではなく今ある健康を維持していく為、健康のパートナーとして貢献できる漢方薬局の薬剤師の役割を実感しました。

鍼灸専門学校では、鍼やお灸等、薬以外の方法による異なる観点から東洋医学について学ぶ事が出来ました。また、漢方専門企業では、漢方の製造販売の過程や、品質管理試験での分析技術を学び、漢方の安全性や品質を維持・追及する過程を知ることが出来ました。

実習を終えて、患者さん一人ひとりの病態や体質を捉え、バランスを整えていくことで心身の不調を改善していくという東洋医学の観点について、一層理解を深めることが出来ました。私は、伝統医療薬学コースを選択して医療に対する視野が広がり、大きく成長出来たと感じています。

梅澤 紗貴さん 薬学科6年(取材時)
梅澤 紗貴さん

薬学研究コース

私は薬剤師としてだけでなく、研究者としての自身の可能性を広げたいと考え、本コースを選択しました。コース期間中は研究に集中して取り組むことができたことで、生命創薬科学科の学生に劣らないボリュームの実験を行うことが出来ただけでなく、自身の進路について考えることができ、大変満足しています。

薬学科のカリキュラムには、実務実習といった薬剤師としての知識・経験を得る場が十分に設けられている一方で、研究に費やすことのできる時間は非常に限られています。その状況から「薬学科に進学したら薬剤師として医療現場で働くのだから、実験は卒論研究で最低限取り組めば良い」と考えている方も多いと思います。しかし、薬剤師の活躍の場は医療現場だけではありません。医薬品、化学品、食品関連の企業や、衛生研究所などの公的機関など、薬学の専門知識を活かして人々の生活・健康に貢献することのできるフィールドは数多く存在します。

私は薬学科の学生を画一的な薬剤師ではなく、薬学という学問に携わる職能を身につけた者であると考えています。本コースへの参加は、実験、研究を通じて「研究者の視点を持つ薬剤師」としての力を養い、自らの進路、職業の選択肢を広げる大きなチャンスになったと考えています。

島村 りえさん 薬学科6年(取材時)
島村 りえさん

海外医療研修コース

『英語力のない人間が海外医療研修コースを選んで良いものなのか。』 コース選択の際にこのように悩みに悩みぬいて勢いに任せて選んだ海外医療研修コースでしたが、実習を終えた今振り返ってみると、このコースを選んで正解だったと心から言うことができます。

現地では初めの3週間アルバータ大学の英語研修プログラムに参加し、慣れてきた頃にアルバータ大学の4年生を担当に付けてもらい薬局見学が始まります。2ヶ月目に入ると薬学部の授業への参加がメインとなり、空いた時間で病院やテクニシャン学校など医療機関の見学をさせて頂き、最後にアルバータ大学の教授陣の前で決められたテーマについて30分間プレゼンテーションを行い終了となります。実習中の2ヶ月間、カナダの先進的な医療システムや現地学生の意識の高さに感銘を受ける毎日で、日本にいるときには気付かなかった日本の医療制度や薬学教育における問題点に気付かされました。

日常生活の面ではすべて英語なので慣れるまでは大変でしたが、仲間やホストファミリー、現地の友達にも恵まれ、本当に1日たりともムダなことがない充実した日々を送ることができました。また、参加したことで英語やコミュニケーション能力の重要性も学ぶことができました。これからコースを選択される皆さんには英語の得意不得意に関わらず、ぜひ海外医療研修コースを候補のひとつに入れてほしいと思います。

大久保 友隆さん 薬学科6年(取材時)
大久保 友隆さん