「コース特別実習・演習」コンセプト

薬学科・学科長 越前 宏俊教授 インタビュー

2006年度から薬学教育は6年制となり、臨床教育が従来よりも格段に充実されました。その象徴は5年次の病院と薬局における合計22週間の標準実務実習です。

これは、医療人を目指す薬学生にとって、大学で学んだ知識を実際の医療の場で確認するとともに実践力のレベルに高めることが必須であるからです。本学の薬学科学生は全員が薬剤師資格を取得した上で、社会に巣立って行くことを目指しています。その進路は病院や薬局だけでなく、新規医薬品の臨床試験に関係する製薬企業および治験支援企業や公的な試験研究機関、厚生労働省、医薬品審査機関などの公務員を目指す学生も多く、また、伝統医療を深く学ぶことを希望する者もいます。さらには、卒後に外資系医薬品企業への就職を目指す学生や、海外での薬剤師を目指す者、少数ですが卒業後に研究者や教育者を指向する学生も見受けられるなど、学生の進路は多様です。


そこで、本学では、薬剤師国家試験受験資格に必須である標準実務実習に加えて、学生の多様な進路に即した経験と実践力を養成できる7種類の特別コース(病院薬学、地域医療、臨床開発、健康薬学、伝統医療薬学、薬学研究、海外医療研修)を選択必修のカリキュラムとして用意しました。学生は、希望に応じて特別コースを選択し、病院と地域医療(薬局)コースでは標準実習施設での研修を延長する形で、また他のコースでは、標準実習の無い時期に各特別コースの特長を生かした形で実習を行っています。


医療薬学先進国である欧米の薬剤師教育では、日本よりも長い1年間程度の実務実習がかねてから実施されていますが、本学の特別コースで特別実習を行えば、どのような進路を希望するにせよ欧米の薬学生と同等の実務能力を身につけて卒業することができるでしょう。2012年春には、いよいよ特別コースでの教育を受けた6年制薬学教育の第一期生が社会へ旅立ちます。薬学教育の大きな変革期に当たり、本学は私立薬科大学の雄としての使命を自覚して今後とも新しい教育に挑戦していきます。