明治薬科大学 広報 No.99
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 東京の今年の冬は穏やかに過ぎ、本日も暖かく、春爛漫の時候になりました。 こうした中、本日ここに、平成29年度明治薬科大学入学式を執り行えますことは大変喜ばしいことと思います。明治薬科大学を代表して、新入生の皆さんに心よりお祝い申し上げます。日頃から支援してこられたご家族の皆様にも、併せてお祝いを申し上げます。また、ご多忙の中ご臨席賜りましたご来賓の皆様には厚く御礼申し上げます。 本年度のきびしい入学試験を合格された薬学科324名、生命創薬科学科67名、薬学部合計391名、また、大学院薬学研究科生命創薬科学専攻修士課程42名、博士課程2名、薬学専攻博士課程7名、計51名の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんの入学を教職員一同歓迎いたします。 明治薬科大学は、2006年(平成18年)薬学部改変に伴い、6年制の薬学科と4年制の生命創薬科学科を設置し、11年が経過しました。また、大学院薬学研究科生命創薬科学専攻修士課程が2010年(平成22年)に、博士課程が2012年(平成24年)より、そして同時に薬学専攻博士課程〔4年制課程〕が開設されました。両方の博士課程には現在28名が既に在学しております。 薬学科の教育目標は、医療人として質の高い薬剤師と医療系薬学分野の研究者の養成にあり、充実した臨床実習を履修し、医療人としての心構えを修得します。特に本学科の5年次の学生は、薬剤師国家試験受験資格に必要な病院と薬局それぞれ11週間の標準実習に加え、本学独自の7つの研修コースから、将来の目標に応じて選択できます。このように6年間を通して薬剤師・医療系薬学教育を系統的に考えております。先月、6年制の第6期生である薬学科学生が卒業し、薬剤師国家試験を受験しました。新卒の合格率は93.6%となり、全国平均85.1%を大きく上回っております。今までの国家試験でも全国平均を大きく上回ってきました。今回は全体的に問題が昨年に比べ難しかったようですが、卒業生諸君は確実に普段の実力を発揮してくれました。本学のカリキュラムに沿って勉学に励んで頂ければ、基礎学力・応用力がつき、充分国家試験に対応できますのでご安心ください。また、3年前に開設した「附属薬局」では最先端の地域医療を研修することになるでしょう。 これからの日本社会は超高齢化が進みます。団塊の世代(約800万人)が75歳以上を迎える2025年を目途に、厚生労働省は地域包括ケアシステムの構築を目指しています。そのシステムの中では“健康サポート薬局”に大きな役割が求められています。2016年度の診療報酬改定が行われ、薬剤師はこのシステムをよく理解し、医療の一端を担う覚悟が求められてまいります。入学された薬学科の学生諸君は、将来、医療の一角を担うことを強く自覚し、それに向かって研鑽されることを望みます。 6年間は長いですが、薬学への熱意を忘れず、薬剤師免許をとるだけが目標とならず、日本をリードしていける薬剤師、医療系研究者を目指してください。 また生命創薬科学科の目標は、医療・健康に貢献する創薬の研究者・技術者の育成にあり、大学院と連動して研究能力、サイエンスマインドを身につけるようなカリキュラムになっております。特に3年次からは研究室で実習、英語論文講読を行い、教員からの密度の高い指導の下、最新の高度な専門知識・技能に加え、研究に対する姿勢・考え方を学ぶことができるでしょう。勇気と情熱をもって未知の分野にチャレンジしてください。 大学院へ入学された皆さん、おめでとうございます。これから研究生活を過ごされるわけですが、研究倫理を良く理解した上で、実験の成果を積み重ね、得られた結果を学会や学会誌などに発表してください。きっと大きな達成感と喜びに包まれることと思います。自分の専門分野をさらに極めるとともに、専門外の分野も勉強し、幅広い知識を身につけ、自ら問題点を発掘し、展開できるようになってください。本学で薬学を修得すれば、医薬品業界に限らず、化学・食品・化粧品関連の業界でもきっと活躍できるでしょう。また、大学院生に対してティーチングアシスタント、リサーチアシスタント制度などにより授業料などの経済支援や海外での学会発表など、国際的に活躍できる指導的な人材の育成を視野に入れ、皆さんを支援してまいります。 新入生の皆さんには、入学に際し心がけてほしいことがあります。 学問を修得するための基本的な心構えです。日ごろの授業を大切にし、薬学の基礎となるサイエンスと専門的な知識を一つずつ確実に積み上げていってください。まず自分一人で十分考える癖をつけることが大切です。そして、考えたことを友人と相談し、問題点を議論し、互いに切磋琢磨してください。また、社会に出ますと、多様な人々と協働して取り組む課題も多く、その際コミュニケーション能力は欠かせないものです。自分の考えを他人に正確に伝える表現力を磨いてください。 本学の創学者である恩田重信先生も次のような言葉を残しています。それは、「成功は必ずしも師に依らず」(成功不必依師)というもので、その意味は、自らの努力によってのみ成功を勝ちとり、決して偉い先生に習うことだけが成功をもたらすものでない、ということです。大学では、講義によって与えられる知識ばかりに耳を傾けず、自分で能動的に調べて勉強するように努めなければなりません。社会に出た時に直面する諸問題の解決に役立たせるべく、自ら考え行動できるようになってください。 最後に、皆さんの入学に際し、志を新たにし、学びに対する謙虚さと熱意を忘れることなく、若き日の貴重な時間を大切にし、健康で充実した学生生活を送られることを祈念し、私の式辞とさせていただきます。平成29年度 入学式式辞学長 石井 啓太郎2

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