明治薬科大学 広報 No.99
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 学長に就任してまる5年が経過しました。ここ数年は薬学の志願者は横ばいが続きましたが、昨年度から減少に転じました。この原因として18歳人口の減少、景気の改善、医療を取巻く環境の変化等が考えられます。これらを念頭に置き、教育・研究の充実、大学運営に誠心誠意当たっていく所存でございます。 本学は平成18年に質の高い真に力量ある薬剤師と医療系薬学分野の研究者養成の薬学科と創薬の研究者・専門技術者養成の生命創薬科学科を設置しました。この3月に薬学科281名と生命創薬科学科62名が卒業しました。薬学科の学生は薬剤師国家試験を受験し、その新卒合格率は93.6%(私大14位)となり、全国平均85.1%を上回っております。ここ数年既卒生も頑張ってくれましたので、総合の合格率が87.9%(全国平均71.6%、私大9位)でした。今回の問題は前回に比べ難しかったようですが、本学の学生は十分実力を発揮してくれました。日々の地道な勉学の賜物であると確信しております。 昨年度の卒業生の進路は、薬学科は98.2%、生命創薬科学科は96.8%、生命創薬科学専攻の大学院生は96.7%が決まりました。 平成29年度入学式は4月3日(月)に挙行され、薬学科324名(男子126名、女子198名)、生命創薬科学科67名(男子36名、女子31名)を迎えることができました。また、大学院薬学研究科生命創薬科学専攻修士課程42名、生命創薬科学専攻と薬学専攻の博士課程にそれぞれ2名、7名が入学されました。 新年度に向けて、薬学教育・研究環境の整備・充実の一環として、教員組織の整備を行いました。4月1日より矢久保修嗣教授(臨床漢方)、駒田陽子准教授(心理学)が着任しました。花田和彦教授(薬物動態学)、浦辺宏明教授(薬学教育研究センター基礎薬学部門)、山﨑紀子教授(薬学教育研究センター臨床薬学部門)、熊澤美裕紀准教授(薬学教育研究センター数理科学部門)、小林健一講師(医薬分子設計学)、林賢講師(薬品物理化学)、新井惠子助教(薬学教育研究センター臨床薬学部門)、岸田敦助教(薬学教育研究センター基礎薬学部門)、小関珠美助教(機器分析センター)が昇任しました。これらの各教員には、質の高い熱意のこもった教育と研究指導にご尽力いただけるものと確信しております。 平成28年度に公益財団法人大学基準協会(認証評価機関)による審査を受け、平成29年3月に、「大学基準に適合している」(認定の期間:平成36年3月31日まで)との大学評価(認証評価)結果を受領いたしました。また、本年度は一般社団法人薬学教育評価機構の第三者評価を受けることになっております。 平成27年度より導入された改訂モデル・コアカリキュラムの内容に合わせ、本学のカリキュラムも修正しました。その中では、「薬剤師として求められる基本的な資質」として①薬剤師としての心構え、②患者・生活者本位の視点、③コミュニケーション能力、④チーム医療への参画、⑤基礎的な科学力、⑥薬物療法における実践的能力、⑦地域の保健・医療における実践的能力、⑧研究能力、⑨自己研鑽、⑩教育能力の10の項目が挙げられています。10の資質にもあります基礎の理系科目(物理、化学、生物、数学)は生命創薬科学科に限らず薬学科でも重要であり、高等学校からの勉強の積み重ねが必要です。早めに苦手科目を克服するために、補習授業、基礎教育支援特任教員による指導を活用してください。大学では教育支援のメニューを多く用意しています。これらを積極的に利用し、学力向上に結びつけるかどうかは学生諸君自身の勉学に対する姿勢にかかっています。 また、卒業研究は大学での重要科目の1つであり、これを通して最先端の知識・技術および研究倫理を習得し、問題を提起し、解決する能力、また先生、先輩、友人を通してコミュニケーション能力を養うことができます。3月末に仙台で開催された日本薬学会第137年会において、本学からの発表は136演題あり、その内87名の学部生が、その他の学会でも45名が卒業研究の成果を発表しました。また、英語力を磨くことはこれからの国際社会に向けて色々な職種で重要になっています。学生諸君は機会を捉え、TOEIC、TOEFLのレベルアップを目指してください。 また、平成37年を目途に、厚生労働省は地域包括ケアシステムの構築を目指しています。そのシステムの中では“健康サポート薬局”に大きな役割が求められています。薬剤師はこのシステムをよく理解し、医療の一端を担う覚悟が求められています。そのための教育を更に充実してまいります。 東久留米駅前にある本学の附属薬局(教育・研究機関として認定)は通常の保険薬局の業務の他、学部・大学院の実習、演習、研究に活用し、地域の健康情報拠点となる“健康サポート薬局”を目指していきます。 最後に、私立の薬科大学として規範となる大学を目指してまいりますので、皆様がたの温かいご協力とご支援をお願い申しあげます。新年度にあたって学長 石井 啓太郎1

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