明治薬科大学 広報 No.98
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明薬祭特別講演第4回東京都緩和医療研究会学術集会・明治薬科大学共催市民公開講座 本年度の明薬祭特別講演は、平成28年10月15日(土)に開催しました。本講演は、社会に開かれた大学を目指し、地域の方々との交流を深めることを目的として毎年明薬祭の時期に合わせて開催しています。今回は、公益社団法人日本アロマ環境協会常任理事の熊谷千津先生をお招きし、「アロマテラピーの薬学的アプローチ 〜自然療法で家族のケアを〜」という演題でご講演をいただきました。 アロマテラピーは、古くから自然療法のひとつとして使用されてきました。植物から抽出した「精油」を使ってホリスティックに人の心や体に働きかけることで自然治癒力を引き出します。精油は、有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質であり、各植物によって特有の香りと効能を持っています。近年、精油にはリラックスやリフレッシュなどの働き以外にも様々な効果があることが明らかにされてきており、香りと睡眠、子どもの集中力、認知症予防などの研究データが発表されています。 講演では、自然療法としてのアロマテラピーを家族のケアの為にどのように活用できるのかが、エビデンスを交えながらわかりやすく紹介されました。事前に 東京都緩和医療研究会学術集会は、平成25年10月に第1回「はじめよう!東京都」としてスタートし、第2回「つながろう!東京都」、第3回「深めよう!東京都」というテーマで23区内で開催してきました。 平成28年10月2日(日)に開催しました第4回学術集会は、「広めよう!東京都」をテーマとしました。この広めようには、地域的な意味合いと緩和ケアを受ける方々の理解を広めるという意味も込めております。また、本学の位置する清瀬市は、ホスピス施設や緩和ケアのメッカのような地域環境であり、在宅緩和ケアも盛んに行われている地域です。 そこで、今回は学術集会に先立って一般市民にも参加いただけるように、大学と共催で市民公開講座を開催し、救世軍清瀬病院名誉院長 島田宗洋先生に「わたし達はどんな死に方をしたいのか? 〜ホスピス緩和ケアの理解をより広めていただくために〜」というテーマで、緩和ケア、ホスピスケア、尊厳死についてご講演頂き、110名の参加がありました。 学術集会は企画講演、基調講演、指定講演、シンポジウム、展示ブースから構成され、新たな試みとして研究発表等はポスター発表形式を採用し、企業・団体展示コーナーは在宅緩和ケアに必要な情報を手に取ってご覧いただけるように工夫を凝らしました。学術集準備された何種類もの香りを、会場で実際に提供しながら進められた熊谷先生の軽快な語りに、会場の皆様方も香りを楽しみながら熱心な様子で耳を傾けられておりました。さらに、講演が終了した後も会場に残って質疑応答を続ける聴講者の姿が印象的でした。 お忙しい中、快く講演を引き受けていただいた熊谷先生、そして講演の企画および運営に携わっていただいた皆様方には、この場を借りて厚く御礼申し上げます。(公開講座・シンポジウム委員長 松井 勝彦)会には211名の来場者があり、ポスターセッションを初めて取り入れて16題エントリーされ、活発な討議がなされました。展示ブースには企業・団体合わせて13ブースが出展示し、とても和やかな交流ができました。シンポジウムでは東京都北多摩北部医療圏の緩和医療の現状や課題も皆さまと情報共有ができたように思います。また、本学の附属薬局の機能を地域の医師、看護師、薬剤師等にも理解いただく機会となりました。大学関係者ならびに研究室スタッフに紙面をお借りして厚く御礼を申し上げます。(臨床薬剤学研究室教授 加賀谷 肇)7

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