明治薬科大学 分析化学研究室
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研究室の研究内容のご紹介


"生体内分子の解析から、個体の状態を推し量る"
様々な疾病の早期発見および薬物による治療効果のモニタリングのために、必要とされる生体成分の検出のみならず、発症機序の解明を目的として新しい分析手法、評価法を開発しています。開発した手法を用いて、新たな診断マーカーの探索など、病態に関わる代謝産物・タンパク質・遺伝子を細胞レベルで解析し、得られた知見を医療の現場に伝え役立てて貰う事で、国民の健康に貢献することを目指しています。



研究室のテーマ

1. 統合失調症診断マーカーの探索と、その発症機序の解析

2. 酸化ストレスに伴う疾患特異的な血液中バイオマーカーの探索
-新規分析法の開発と応用-

3. がん化学療法における薬剤耐性機構の解明

4. 3次元細胞培養系を用いた、抗がん剤評価モデルの構築とその応用研究

5. 結合型イオウ(スルファンサルファー)の生理機能の解明
-システイン代謝物測定法の開発と応用-




[ 研究テーマ 1 ]
統合失調症の診断マーカーの探索と発症メカニズムの解析


研究概要
統合失調症は、代表的な神経疾患としてよく知られているが、未だ発症のメカニズムや原因遺伝子が特定されていない疾病である。罹患者は100万人を越えており、主に薬物治療が行われているが、その効果を評価する診断の基準となるような数値的指標が乏しい状況で、且つ、投薬のガイドラインも不明瞭である。当研究室では、近年報告されたカルボニルストレス型統合失調症に注目し、その発症に関わる成分の分析と、原因の一端となる脳内高分子の解析を試みている。

これまでの研究成果
Biochem Biophys Res Commun. 467, 361-366 (2015), J Chromatogr B Analyt Technol Biomed Life Sci. 1029-1030, 102-105 (2016)



[ 研究テーマ 2 ]
酸化ストレス応答とレドックス制御に関する研究


研究概要
酸化ストレスに起因する傷害と疾病を、分子レベルで解析する。特に、疾病の早期発見と治療の指針となる様な生体分子の変化を見出す事で、疾患の原因と治療に繋がる知見を得ることを目的とする。具体的には、ストレス応答するタンパク質や、抗酸化性低分子の挙動に対し、質的、量的な変化を詳細に分析する。

これまでの研究成果
Free Radic. Biol. Med. 69, 58-66 (2014), Toxicol Appl Pharmacol. 305, 161-168 (2016), Biochem Biophys Res Commun. 483, 874-879 (2017)



[ 研究テーマ 3 ]
がん化学療法における薬剤耐性機構の解明


研究概要
効いた薬が効かなくなる「薬剤耐性」は薬物治療における大きな問題です。その中でも特にがんの化学療法における薬剤耐性はとても大きな問題です。がんの中でも特に肺癌に着目し、肺癌細胞株とその耐性細胞株を用いて、薬剤排出タンパク質やシグナル伝達など、その耐性機構を分子レベルで解明しています。



[ 研究テーマ 4 ]
3次元細胞培養系を用いた、抗がん剤評価モデルの構築とその応用研究


研究概要
これまで、医薬品の開発には培養細胞を用いたスクリーニングが多用されてきました。しかしながら、プラスチックのシャーレに接着して増えている細胞は実際の身体の中と食い違うことがしばしば認められます。そこで、細胞を浮遊状態で培養し、その塊(スフェロイド)を用いた評価を行なうことで、薬の作用機構の解明や上記の薬剤耐性機構の解明、さらには医薬品開発のためのスクリーニング系の構築を行なっています。



[ 研究テーマ 5 ]
結合型イオウ(スルファンサルファー)の生理機能の解明
-システイン代謝物測定法の開発と応用-


研究概要
結合型イオウとは硫黄原子にのみ結合した硫黄のことであり、還元剤によって硫化物イオンとして放出される性質を持つ。結合型イオウは食品ではニンニクに豊富に含まれていることが知られており、哺乳動物の生体内にも様々な形態で存在していることが分かっている。これまで生体内において、結合型イオウは硫化水素の貯蔵体として認知されてきたが、最近では結合型イオウそれ自体に生理活性作用があることが分かってきた。当研究室では、結合型イオウの中枢神経系における生理的な機能の解析と、その測定系の開発を行っている。

これまでの研究成果
FEBS Lett. 587, 3548-3555 (2013), Biochem Biophys Res Commun. 459, 488-492 (2015), Neurotoxicology. 55, 13-19 (2016), Redox Biol. 12, 530-539 (2017)





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